初期設置費用の内訳
初期費用の内訳は大きく3つの費用に分かれます。
【製品・機器の費用】
- 太陽電池モジュール
- 屋根用架台
- パワーコンディショナー
- 接続箱
- モニターリモコン
- 専用ケーブル類
- 売電用のメーター
主に、以上が利用者の負担となります。
【設置工事の費用】
- 仮設工事 (足場の設置・解体工事、仮設電気の設置など)
- 設置工事 (太陽電池モジュールの設置)
- 電気工事 (発電した電気を屋内に引き込みパワーコンディショナーに接続し、家庭内で使うために屋内配線につなぐ)
以上が設置工事の費用となります。
見積もりの際に一番差がでるのは、設置工事の費用です。
必ず複数の業者から見積をしてもらい比較をして下さい。
大幅に高い業者があった場合は、悪徳業者の可能性もありますので気をつけましょう。
【各種手続きの費用】
- 電気系統連系の申請・審査・電力受給契約 (電力会社に電気を売るために必要)
- アンペア数の変更申請 (アンペア数が変わる場合)
各種手続きの費用とは、電力会社に電気を売るために必要となる、系統連系の申請・審査・電力受給契約が主なものになります。
この手続きにかかる費用は約2万円程度で、施工業者が代行します。
太陽光発電システムで発電した電気を売るためには手続きが必要だということを頭に入れておけば良いでしょう。
そのほか、電力会社の電気を使う際のブレーカーのアンペア数が変わる場合はその申請料も必要になります。
価格の比較方法
見積もり書の記載方法は業者によって様々です。
そのため各項目を複数社間で比較しようとしても、複雑で簡単に比較できないことが多くあります。
そこで、太陽光発電業界では、1kW(キロワット)あたりの単価で比較するのが一般的です。
太陽光発電システムの合計金額を、そのシステムの発電量で割ることによって1kWあたりの単価を算出します。
例)
(A) : 240万円÷4kW=70万円/kW
(B) : 210万円÷3kW=60万円/kW
見積りを見た段階では(B)の方が安く見えてしまいますが、1kWあたりの価格を計算してみると、
実は(A)の方が割安だということがわかります。
※ 60万円の基準
太陽光発電普及拡大センター(J-PEC)が交付している補助金が、「1kWあたりの単価が60万円以下」の場合を対象としているため、
現在では、補助金の交付を受けるため、1kWあたりの単価は60万円以下が一般的です。
設置工事のポイント
屋根や家屋を正しく見極めて適切な工事を実施した場合は、雨漏りなどの工事トラブルはほとんど起こりません。
「工事トラブル」といっても内容はさまざまですが、いざ雨漏りともなれば、屋根の補修や発電モジュールの再設置など、多大な費用のかかる改修が必要になる場合もあります。
事前に現地調査を行うことはもちろん、工期や工事方法について詳細な説明をしてくれる業者を選びましょう。
また、アフターフォローやメンテナンスサービスの内容は各業者によって異なりますので、必ず事前に説明を受け、理解しておくことが大切です。
また、疑問に思ったことがあれば、どんどん質問してください。
質問に対して納得できる回答が返ってこない業者だった場合は、工事依頼見送ったほうが無難です。
大切な住宅の屋根に数十年間設置されたままとなる太陽光発電システムです。しっかりと納得した上で契約を結びましょう。
トラブル例
「月に1,5000円分発電すると聞いていたのに、実際は10,000円以下の発電だった・・・」
このような事態を防ぐには、「発電量シュミレーション」を参考に判断することが一番の解決策となります。
契約前に、必ず複数の業者から発電量シュミレーションを提出してもらいましょう。
「メーカー保証が受けられなかった!」
太陽光パネルのメーカーでは、「システム10年保証」というものを付けています。
保証内容は各メーカーで異なりますが、大きな差はありません。
しかし、この「システム10年保証」は、すべてのお客様に適用されるわけではなく、
業者の設置の仕方によっては、メーカーの保証が受けられない場合があるのです!
事前に、予定している設置工事はメーカーの保証の対象になるのかどうかを忘れずに確認しておきましょう。
クーリングオフ
契約した後であっても、万一キャンセルしたい場合は、8日以内であれば書面により契約破棄をすることができます。
なお、クールングオフは法律上「書面」によることとされています。
太陽光発電は高額な契約ですので、内容証明郵便を利用するのがベストです。
まずは上記の内容や「業者選びのポイント(※ 只今準備中です。)」を参考にしながら、
見積書や提案書を比較検討し、業者を絞り込んでいきましょう。
そして最終的には、
「この業者に任せれば安心」だと思えた業者を選ぶことがポイントです。
太陽光発電システムは購入して終わりではありません。
その後、数十年付き合っていく業者です。誠意を持ってお客様のことを考えられる業者にめぐり合って頂ければと思います。